ベスト プラクティス: 活動基準原価計算による IT コスト配分戦略

コスト配分は、IT をビジネスのように見立てて管理するために欠かせない要素です。IT リーダーは、ビジネス ニーズに適したコスト配分戦略を取る必要があります。そうすることで、すべての IT サービスの負担コストと品質を可視化し、IT の価値をビジネス リーダーに認識してもらうことができます。また、連携した上での予算と計画策定により、品質を損なわずにコストを削減し、ビジネス上の優先順位に合わせることができます。IT コストの戦略的な配分は、予算の策定に不可欠です。2 回に分けて様々なコスト配分戦略について解説します。

IT コスト配分戦略: 活動基準原価計算 (ABC)

ABC は、これまでのシリーズで紹介してきたあらゆる IT コスト配分法の中で最も正確かつ公平な手法です。この戦略では、レコード システムに記録された 実際に行われた IT 活動を追跡し、その数値を使用して共有コストを配分します。たとえば、ストレージ使用の場合は、実際に配分された専用ディスク容量に基づいて、ストレージ コストを使用者に配分する等の方法があります。

ABC は、別のシステムに記録されたデータを参照します。実際に行われた活動はシステム記録によって最終的に確定させます。そのシステムが堅牢なアプリケーションやデータベースであれば、時間が経つにつれ、完全に自動化されたテクノロジー ビジネス マネジメント (IT をビジネスのように運営すること) をサポートするコストモデルが得られる可能性があります。

使用量データをすぐに消費可能な形で利用できる環境では、ABC が最も採用されている配分手法と言えます。ヘルプ デスク、PPM ソリューション、資産管理システムは、いずれも活動データの有効なソースになります。ABC の大きなメリットは、IT における非効率な活動とコスト削減機会を特定できることです。

この配分戦略はどのような企業に適しているか?

公平性を重視し、改善と変化を求めていて、使用量データを収集できる状態にある企業には、ABC 戦略が適しています。ABC は、正確さを重視する企業で特に効果を発揮します。各利用部門は単なる予測や推測ではなく、公平にコストが配分されていると実感できます。単純にコストを均等配分する方法では、利用部門の理解は得られませんが、使った分だけ負担していることが明確に分かれば、コスト配分は利用部門にとっても受け入れやすく、支持を得ることができます。

必然的に、使用量データの収集はこの戦略を導入する上で最大の課題となります。データをどこからどのように取得し、財務モデルへのアップロードをどのように維持、自動化するか、具体的な方法を確立するのは容易ではありません。

Apptio は、この戦略をさらに拡張しています。詳しくは、こちらでベスト プラクティス ガイド全文をダウンロードしてください。Apptio Cost Transparency Foundation を利用して支出をわかりやすく説明し、将来の投資に備えて戦略を練ることができます。

この戦略はお客様のビジネスに役立つでしょうか? ぜひコメントをお寄せください。次は、さらなるコスト配分戦略について詳しく解説します。

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